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女性に厳しい京都造形芸術大学にガッカリ

日本の大学のモラルが未だ20世紀だったことにガッカリしています。

今回はそれに対する怒りについてまとめます。

お付き合い下さい 笑

 

京都造形芸術大学の社会人向け講座を受講している女性が、受講クラスが過激な内容で、かつ講師がセクハラ発言をしていたため、心的外傷を受けたとして学校を相手に訴えた事件が 先週ヤフーニュースで賑わっていました。

講師は、過激な作風で知られる日本現代アートの巨匠、会田誠

 

この記事を読んだ時、最初に、あーやっちゃたなー、大学。最初から謝ればいいのに、と思いました。

(この記事を書いた10日後に、実は大学はホームページに不適切な内容であったことのお詫びを公開していたことを知りました。但し、実はそれは表向きで女性に対しては「今後関わりをもたないで」「大学の同窓会には今後来ないで」など、まるで正反対の態度をとっていたそうです。ここから下の内容は「お詫びしていたこと」と「それが平謝りだったこと」を知らないで書いた記事で、私自身も大いに反省すべきなのですが、例えその事実を知った後でも概ね私見は変わらないので残すことにしました。)

けれどもヤフーニュースのコメントは、想像に反して女性のバッシング、会田誠さんの芸術擁護の意見ばっかり。

 

批判理由は概ね4つ。

 

1 美大の受講で会田誠も知らないことがダメ

2 知らないなら受講前に講師について調べろ

3 芸術とポルノの区別は難しい

4 大学の授業を自主的に受講しているので、嫌なら退出しろ

 

なんだコリャ、とっても残念。

 

だって 1と2についてですが、知らないことなんてありえすぎ。今も昔も学科ならともかくも学部レベルで、教授や講師が各分野でどれだけ有名で活躍しているかなんて知らない人がほとんどでしょ。

例えば、ドイツ文学好きの学生が現代の世界文学のクラス受講してみたら、紹介される現代日本文学の村上春樹についての知識がないことだってあるし、もっと簡単に言えば漫画オタクの男子が、少女漫画の世界で有名な漫画家を知らないことだってあり得ます。そもそも大学入って初めて知ることも勉強の1つでしょ。

さらに膨大な情報で溢れる現代のネット社会において、物事は細分化、専門化され、これは常識でしょ、新聞読んでる?みたいな一般教養がなくなりつつあります。

それに、これは根本的な問題なんですが、この講座はヌードをテーマにした5回の講座で、その1コマに過ぎないので、どんな授業になるのかなんて学生側に下調べしろっていうのは無理な話です。

仮に会田誠さんが講師ってわかっていても会田さんの作品についての授業じゃないわけですし。

 

3についてですが、別になんでもかんでも厳しくするっていうのがいいとは思っていませんが、海外ではバルテュス程度の絵でも問題だし、日本だって宮沢りえの写真集だってもう販売禁止にもなっていますから、会田誠さんの作品はアートだからの一言では許容されないのは仕方ない。

というか3については論点がずれていて芸術かポルノかなんてのは実はどーでもいいんですね。というのもあらゆる場所で既に物議になるような人を社会人向けのクラスに講師にしている時点でもっと大学側は注意しなければいけないし、女性の話によれば、会田誠さんは講義中にヌードモデルを侮辱するような下ネタを言っていたそうで、その内容は会田さんの作品のように、芸術かポルノか論争するようなものではなくて只の下品で変態のコメントだっとか。

これは他の分野で大学講師が言ったら文句なくセクハラでしょう。だから、会田さんを著名な芸術家だからといって特別扱いなんてする必要なくてアウトです。

けれどもこの女性、会田さんを訴えていません。あくまでも学校を訴えました。

女性は会田誠さんもその作風も大嫌いなんでしょうけれど、会田さんがプロの芸術家であってプロの講師ではないことは分かっているのでしょう。だから個人ではなくて大学を訴えたんです。

 

4ですが、授業中嫌なら退出しろって、なんて傲慢な意見。この講座って社会人向けで、受講者は特に厳しく入試とかで選抜されているわけじゃありません。お金払って授業受けに来ていて、ある程度一般的な人達なんです。授業を参加するのに、前提とする知識や技術をそこまで求められていないんです。例えば、医大で人体手術や薬学部でドラッグの公開講座や社会人向けの講座を絶対に行わないように、通常の学部生の授業と比較すると社会人向けの講座は、ある程度の社会性とか公共性を考慮しなければいけない。

会田誠さんよりも過激というか、逮捕されたこともある作家で大学教授の高橋源一郎さんはこういう問題起こさないです。それは高橋源一郎さんは、ちゃんと場を踏まえて授業内容を変えているからでしょう。

繰り返しますが、会田誠さんの絵は美術館での展示でも作品によっては年齢制限がかけられる作品なので、そもそもこの講義を企画に会田誠さんを選んでいること自体どうかと思うし、仮に選んでも大学側が注意喚起をしていないって時点でモラルがない。

それなのに大学側が謝らないってどんだけ傲慢なんでしょう。

 

京都造形芸術大学、アカデミックな世界にこだわらず現代アートの最前線で活躍する人達を招く姿勢は素晴らしいですが、なんかそれをサポートする学校の仕組みができてなくてとっても残念でした。