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日本人とフランス人との相性について ハリルホジッチはどうしてクビになったのか

ワールドカップはフランスの優勝で幕を閉じました。

でも、ファウルやハンドの微妙な判定、フィールドへの突然の乱入者など、賛否が分かれるなんともすっきりしない勝ち方。やっぱりフランスは一筋縄でいかない国だなと思いました(笑)

 

3試合連続延長戦を戦ってきた小国クロアチアと点を取ったらずっと守りに入る”つまらないサッカー”をして勝ち上がった現実主義で強国のフランス。

フランス語を一生懸命勉強してきた自分でも、これはどうしてもクロアチアびいきになってしまう。実際、世界中、フランス以外の国はクロアチアサポーターだったような雰囲気でした。

試合に負けてもクロアチアからMVPが選ばれニュースもたくさん。一方フランスの勝利については、審判の微妙な判定についての賛否ばかりです。

でも多分フランス人はそんなこときっと気にせず、喜んでいるのでしょう。

むしろ賛否はカフェでの議論好きなフランス人の格好のトピックとなり、たった一杯のカフェオレで昼から夕方まで話し合ってるかもしれません。

フランスは、とにかくすごく好き嫌いが分かれる国。文化的な面に多くの人は魅了されるし、それに対してフランスは多くの外国人を受け入れる器があります。例えばピカソスペイン人だし、ゴッホオランダ人です。一方で、よく言えば議論好き、悪く言えば理屈っぽい口悪なところがあって、そういう面が凄く誤解を生んだり、他の国の人から嫌われたりします。

昔々、女優のカトリーヌ・ドヌーブが日本来日時に、ニュースステーション(今の報道ステーションの前身)に出演した際、ほぼ口論に近いコメントで久米宏さんと超気まずい雰囲気になったり、作家のサガンが日本に来たときも色々、日本を否定的にもとれる面倒くさそうなコメントをしたことがあります。(ちなみに久米さんは、その後にソフィー・マルソーが来日した際、ドヌーブの態度について文句を言うと、ソフィーは笑顔で「たしかにその態度わかりませんね」と優しそうに聞いてくれた)

これらは日本が嫌いだからではなく、ヨーロッパやアメリカなど他の西欧圏にも同じような態度を示しています。実際、ライバル国のイギリス人だけでなく、同じラテン文化圏のスペインやイタリアの人からも、フランス人を苦手とする人が多い印象があります。

また、フランスは映画でも音楽でも文学でも哲学でも、とにかくわかりにくくてスノッブな雰囲気を与えるのも、人によってはマイナスイメージなのだと思います。

でもそんなフランス人の言い分もよ~く話を聞いて考えてみると、実はそんなに悪い人たちではないんかもという気もします。そんな一例に、昔からよく言われることで、フランス人は英語で話かけるとたとえ英語ができてもフランス語で返してくる、なんてフランス人は不愛想でプライドが高いんだ!みたいなことがあります。

でもこれは、二つ解釈があって、英語を話すイギリスはフランスの隣にあるのですから、なんで隣国の言葉で話すんだってことなんですね。

多分これは10年後、20年後に西洋人が日本にきて中国語で道を聞いても日本語で返してくる、みたいなことになるような気がします。日本人としたらちょっとムカってくる人もいると思います。

また半年くらい前に前述のドヌーブが、最近のセクハラに対する女性の態度が潔癖すぎだと、ハリウッド女優のセクハラ問題でツイッターで世界中に拡散したme too運動に否定的な抗議をしました。案の定、世界中からバッシングを受けたのですが、ドヌーブは大人の男女の駆け引きやスキンシップって文化なのよっていうことを言いたいだけ。口には出せないけど、一理あるなって思った人も多いと思います。

こういうようにアメリカやイギリスの行き過ぎた考えに堂々と批判できるのはフランスくらいなんですね。要は多くのフランス人は媚を売るのが嫌いなのです。

日本でいえば江戸っ子が口が悪いけど、正直で根は悪くないって人はたくさんいると思います。けれども、立場が高かったり有名だったりすると、それが口が悪いとか冷たい人に見えてしまったり、誤解を生んだりする。やっぱり都会の人は冷たいみたいな。フランスは強国なので、そういう冷たいイメージをもたれてしまう。だから、フランス人の通訳や翻訳は機転を英語以上に効かせて、マイルドに意訳する必要がある気がします。フランス語版の戸田奈津子さんが必要なのです。

そこで話をサッカーに戻すと、フランス出身のトルシエ監督とハリルホジッチ監督という日本代表監督はどっちも選手との軋轢がありました。これは色々憶測をよんでいますが、やっぱり協会がいうようにコミュニケーションの問題だったのだと思います。

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とはいえ、対照的にザッケローニ監督とは馬が合ったり、日本の選手はみなドイツで活躍したりするので、なんだかんだで日本の相性がいいのは日独伊なんだな、とも思うのですが。ちなみに、この三国は製造業が得意な気がします。

最後に、このワールドカップで一番最後に喜んだのは、ハリル前日本監督で間違いないでしょう。ユーゴスラビア出身でフランス人なのでどっちが勝っても最高の決勝戦であったわけですから。