男が磨く恋愛セオリー 高級時計を買う男性にモテるヤツはいない 

日々の些細な習慣から趣味、恋愛観など、できる限りイラストと共に「モテる技術」を追求するブログです。

子づくりについて悩むこと 本当に子供が好きか欲しいのか 30代のプレッシャー

私たちの日常生活には、「幸せな結婚」と「自分が産んだ子供を育てる幸せ」という二つの信仰が昔から半ば強制的な力で襲いかかっていて、これを払いのけて暮らすのは容易なことではないのだ。

長沢節「大人の女が美しい」

 

日本のファッションイラストレーターの草分けの存在だった長沢節さんがこの本を書いたのが約30年前。ファッションという仕事柄、長沢さんが良く訪れていたフランスと日本のライフスタイルや人生の価値観の違いについて書かれたエッセイは、今読んでもとても新鮮なことが多いです。

 

30年前から比べると女性はドンドン自由になって、自分の仕事を持っていて、今やお昼の時間にサラリーマンに交じって牛丼屋やラーメン屋で食べていても不自然ではないけれど、結婚や子供のプレッシャーからだけは中々解放されません

以前の職場では、親から孫の顏が見たいとのプレッシャーから、結婚後すぐに不妊治療に専念すると言って退職した管理職の女性がいました。

本当に彼女が子供が欲しかったのか、本音のところはわかりませんがプレッシャーからの決断だとすれば、女性は大変だなと思いました。だって、命をかけて痛い思いして将来のリスクも背負って産むわけですからね。子供がいる生活が100%幸せなんて断言できないわけです。反抗期もあれば受験もあり、就職もあり、結婚あり至難がたくさん待ち受けていて、うまくいかない子だってたくさんいます。一方で子供がいなくて毎年海外旅行を楽しむ幸せな夫婦もいるわけです。

 

長沢節さんは、母性をあまり信じていなく、仮に母性があったとしてもすべての子供が親のことを好きだともいえず、そもそも幸せのために子供を作るという考えはおかしいといいます。ではなんで子供を作るのか、子供がいないと一番損をする、困るのは誰かと考えると、それは社会、国なんではないかと考えます。

それを前提にすると、女性は社会のために痛い思いをして出産するわけですからもっと社会は女性を大切にサポートしなければいけないと説きます。

芸術家が音楽でも絵画でも新しいものを創造したらお金の報酬があるように、女性も新しい命を創造し、しかもそれは並大抵の芸術作品より立派なものであるのだから、社会から対価を得る権利があるというんですね。

最もな言い分な気がします。中国では、ついこないだまで人口が増えると困るので一人っ子政策で一人以上の子供がいると罰則があったわけです。だから反対に少子化であるのなら、もっと子供を作る女性をたたえなければいけません。

長沢さんはそんな子供を作る大人たちの在り方も解きます。

ヨーロッパ、本の中ではフランスの例なんですが、フランス人にとって主役はいつも社会を支える大人であって、子供が寝ている夜は大人の社交のためにある。社交の場があるからオシャレができる。モードを楽しむ機会があるんですね。

一方で子供は大人になるまで遊ベない。大人になるまで我慢する。日本は逆で大学生までが華の人生で、大人になると苦労の連続。仕事も大変で、子育ての奴隷になっている日本の大人とは違うというわけです。

30年前にこういう意見を言ってる長沢さんってホント当時先端を行ってる人だったんだと思います。

そして、想像の通りとっても女性からモテる人だったそうです。今でもこんな女性の味方のような意見を話したら共感もたれるんだろうなあと思いました。